第3部 応用編

 科学技術分野では、大規模な計算処理を高速・高精度で行う必要があります。このニーズに対し、グリッド技術は、情報技術分野の基礎研究として始まりました。現在では、科学技術のさまざまな応用分野で活用されるようになりました。
 科学技術用途では、大規模な計算処理を高速で行うコンピューティンググリッドや、膨大なデータを研究者間で効率的に共有するデータグリッドが活用されています。
 例えば、共同研究を行う複数の研究機関で多数のコンピュータを連携し、ナノテク分野や遺伝子分野における大規模なシミュレーションが実行されています。また、高エネルギー物理の分野では、大規模な加速器実験センターで発生する膨大なデータを世界中で数千人の物理学者が共有し、並列的に解析作業を行っています。複数の天文台で観測したデータを一つの天体空間のデータとして統合して、天文家に提供する"仮想天文台"も実現しています。

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