第1部 グリッド概説

 グリッドが誕生した背景には、科学研究者たちのニーズがありました。科学技術の分野で、インターネットなどのネットワーク上に分散したコンピュータを使って情報処理を行う場合、グリッドが登場する以前は、どんな作業が必要だったのでしょうか。
 まず、目的の処理にはどんなコンピュータが必要なのか、それはどこにあるのか調べます。そして、これらのコンピュータに処理するデータのファイルを送信し、ログインし、プログラムをコンパイルし、実行し、結果が得られたらダウンロードします。
 それが、グリッドを使うとどのように便利になるのでしょうか。ユーザは行いたい処理の手順書に当たるものを作るだけで、あとはグリッドのミドルウェアが自動的に処理を行ってくれます。このように、科学技術分野で情報処理を効率化しようとしたのが、グリッド誕生の背景です。

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